ワウ比較~VOXとJIM DUNLOP おすすめはどっち?
定番のワウといえば、VOXのV847とJIM DUNLOPのGCB-95が有名です。おすすめは?買うならどっち??その他、ワウの使い方や調整方法も解説します。
ワウペダルとは
ワウペダルとは、ペダルを上下に踏むことで特定の周波数を可変させるエフェクターで、古くはジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトン、ジミーペイジなども愛用。
VOX Wahペダル[V846-HW / V847A / V845]紹介映像:
https://www.youtube.com/watch?v=mdcIrp1_xtA
今回の比較で使用したのは、VOXとJIM DUNLOP の代表的なモデル V847とGCB-95。
VOXのV847は1つ前のモデルでバッファー回路未搭載、ACアダプター未対応のモデル、JIM DUNLOP GCB-95は現行モデルです。
ワウの心臓部インダクター●は同じですかね?
その他に私が普段メインで使用している80年代のJEN CRYBABY Superと、BBEのBEN WAHとの比較もしています。
比較するのはワウON時のサウンドと、OFFにした時の劣化具合など。
ワウの音の比較
VOX V847:
クリーンサウンドとの相性は抜群。
ナチュラルで、ハイもしっかり出て扱いやすい。
しかし歪みサウンドとの相性はGCB-95と比べるといまひとつ。
クリーンではナチュラルだった音が、中抜けしたような、悪くいうとペチャっとしたサウンドになってしまいます。
どちらかというと、クリーン~クランチサウンドでコード・カッティングするのに向いている気がします。
JIM DUNLOP GCB-95:
クリーンサウンドでは音が太いのですが、ややレンジの狭い硬めの音。
VOX V847と比べると艶やかさは足りないように思います。
しかし歪みサウンドとの相性は抜群で、ハイからローまでバランスが良くコントロールしやすい音です。
音が太いのでコード・カッティングよりは単音弾きに向いています。
次にワウをOFFにした時の音の劣化具合のテスト。
これらのワウはトゥルーバイパスではないので、エフェクターをOFFにしたとき(ワウをつないでいるだけで)音が劣化すると言われますが実際はどうなのでしょう。
※音の劣化とは、ワウを繋いでいない時に比べ音のキラキラした成分がなくなる(高域が劣化する)、歪みが減るなど。
ループセレクターを使用しそれぞれのワウをOFFににした音とワウそのものをバイパスした音でテストしました。
ランプを足で隠して何度かON/OFFしてみたのですが、どちらのワウも当たったのは10回中は6~7回程度。よく聴けばなるほどという感じなのですが意外と劣化具合は分かりませんでした>耳が悪くなったのかも😅
音の劣化が気になる方は、この写真のようなループセレクターを使用し、使わない時はパイパスしておくのがおすすめ。
もちろんトゥルーバイパスに改造するのもありですね。
ワウの調整
高域だの艶だのいろいろ言ってきましたが、このタイプのワウは、内部の歯車のかみ合わせを変えるだけでハイを強調したり、ミッド寄りの音にしたりと言った調整をすることが可能です。
ワウペダルは非常に原始的なエフェクターで、実はペダルを踏み込み内部のトーンポットをくるくる回してるだけなんですね。
ここのネジを緩めると歯車のかみ合わせを替えることが出来るので、踏み込んだ時に最も良い音が出るように調整してあげれば良いのです。
歯車のかみ合わせ次第ではまた違った印象になると思います。
有名なところでは、マイケル・シェンカーはこの歯車を調整して、最も踏み込んだ時にハイではなくミッドが出るように調整しています。
ギタリスト別ワウの使い方
UFO Looking Out For No. 1 (Reprise):マイケルシェンカー編:
ワウをリズムに合わせて踏み込んでワウワウさせるのではなく、イコライザーとして使用している例ですね。
その他ジミーペイジのようにロングトーンの最後にワウワウさせるトレモロ(アーム)のような使い方も面白いです。
Led Zeppelin- Dazed and Confused:ジミー・ペイジ編:
ちなみにこの歯車を固定しているネジを強く締め込むか、緩くするかによって、ペダルのトルク(重さ)具合が変わるのでいろいろ調整してみて下さい👇
まとめ
今回ワウを並べてあらためて音の比較をしてたのですが、面白かったのは、同じワウペダルながらクリーンと歪みとでは評価が真逆になるのが面白かった。
上のレビューでも書きましたが、VOXはクリーン~クランチ向き、JIM DUNLOPはクランチ~歪んだサウンド向きですね。
音楽のジャンルで言うなら、ジャズ~フュージョン、ファンク、ブルース系ならVOX、ハードなブルースやロック、メタルならJIM DUNLOPのワウがおすすめです。
ギタリストで言うなら、ジミ・ヘンドリックスやるならペチャっとしたサウンドのVOXが向いている気がしますし、クリーム時代のエリック・クラプトンやマイケル・シェンカーやるならジムダンロップ、スティーヴィー・レイ・ヴォーンならVOX、、、ではなく意外にもジムダンロップ系の方合ってる気がします。
と言ってもよく聴き比べたらであって、どちらも素晴らしいワウペダルであることには変わりありません。
ちなみにVOXとJIM DUNLOP以外に比較用としてテストしたJENのCRYBABYと、BBEのBEN WAHの比較も少しだけ。
JEN CRYBABY(タッキーモディファイ・クライベイビー80s):
太さがありつつもナチュラルなVOX系に近づいたかのようなサウンド。トゥルーバイパス
➡ワウのモディファイキットで80年代のCry Babyを大改造
JEN CRYBABY(未改造80s):
JIM DUNLOP GCB-95同様、音が太い。
JENの後継はJIM DUNLOP GCB-95ワウと言って良いでしょう。
BBE BEN WAH:
VOX V847とJIM DUNLOP GCB-95の良いとこ取りという感じ。
ナチュラルで綺麗な高域が出つつ音も太い。上記のワウに比べペダルのストローク(踏みしろ)が多く可変音域も少し広く感じます。Haloインダクター、ハーモニーコントロール搭載。
*Haloインダクターとは人気のヴィンテージワウ、Clyde McCoy Cry Babyに搭載されていたインダクターです。
➡往年の名プレイヤーの音がそのまま出る?BBEのワウレビュー
今回比較したワウ
VOX V847-A
VOXの文字が眩しいワウ。
JIM DUNLOPのワウと共に定番のペダルです。
現行モデルであるVOXのV847-Aはバッファー回路搭載、9vのアダプターにも対応しています。
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YouTube | V847-A (動画)
JIM DUNLOP GCB-95 CRYBABY WAH WAH
マイケル・シェンカーをはじめ多くのアーティストに愛用された”JEN”の後継はこのジムダンロップ。
ワウの定番モデル。
オリジナルクライベイビーに使われていたイタリアFASEL製インダクターを採用し、図太く、切れ味鋭いワウサウンドのGCB-95F CRY BABY CLASSICも。
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YouTube | GCB-95 (動画)
BBE Ben Wah
60年代のビンテージワウをベースに作られたワウペダル。
Haloインダクターとポテンショメータを再現したパーツにより表現力のあるトーンを再現。
”HARMONY”コントロールを搭載しQ/peakレスポンスの調整が可能。
*Haloインダクターとは人気のヴィンテージワウ、Clyde McCoy Cry Babyに搭載されていたインダクターです。
トゥルーバイパス、ステージでの視認性を高めるため、On/OffのLEDも搭載。
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YouTube | BBE Wah (動画)
今回紹介したワウ以外のおすすめモデル
VOX V846-HW
VOXのワウV846がハンドワイヤード、トゥルーバイパスで蘇りました。
クラシカルかつ現代にふさわしいスペックで最もピュアなサウンドを実現。
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YouTube | V846-HW (動画)
BOSS PW-3
欠番となっていた、BOSSのワウが新しくなって登場。前モデルはローランド(ボス)のモデリング技術COSMによるワウサウンドでしたが、本製品はフル・アナログ回路を採用。
伝統的なヴィンテージ・ワウ・サウンドなど、キャラクターの異なる2つのモードが搭載されています。
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YouTube | BOSS PW-3 (動画)
MXR MC-404 CAE Wah
カスタムオーディオとMXRのコラボによる高品質ワウ。
切替可能なデュアルFaselインダクター、MXR MC-401 Boostと同等のブースターを搭載。
踵側右側面の赤いスイッチでRedとYellowのインダクター切り替え、左側面の赤いスイッチでブーストのON/OFF(共にLEDライト付き)、右側ツマミでブースト量を設定します(+20dBまでブースト可能)。
ハードワイアーバイパス
インダクターは高音域を強調したヴィンテージサウンド(Yellow)とJEN CRYBABYに代表される低・中域の太いサウンド(Red)となります
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YouTube | MXR MC-404 (動画)
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