Bostonサウンドを完全再現!ROCKMAN X100をMXRが復刻!!

ROCKMANといえば、Bostonのトム・ショルツでおなじみのエフェクターブランドですが、このたびMXRによって「X100」が復刻されました。まずはそのサウンドをチェックしてみましょう。
ROCKMANとは
ROCKMANは、アメリカのバンドBostonのギタリストで発明家のTom Scholz(トム・ショルツ)によって設立された「Scholz Research & Development(SR&D)/ 現Dunlop」が扱っていたギター用アンプシミュレーターやエフェクターのブランドです。
Bostonは70年代から80年代にかけて人気を博したバンドで、「More Than a Feeling」や「Don’t Look Back」「Amanda」などの曲で知られています。
Boston Don’t Look Back:
Bostonといえば、曲の良さもさることながら独特なギターサウンドも有名ですが、そんなBostonのギターサウンドを手軽に出せるペダルをMXRが復刻してくれました!
MXR ROCKMAN X100
MXR ROCKMAN X100は、1980年代にScholz Research & Development(SR&D)がROCKMANブランドで発売した画期的なヘッドホンアンプ「X100」のサウンドを忠実に再現したペダルです。
主な特徴
コンプレッション回路搭載:
オリジナルのX100のサウンドにおいて重要な要素は、クリーンでもディストーションでもサウンドをクリアに保つための特別なコンプレッション回路でした。MXR X100には当時と同じ設計の回路が搭載されており、クリーンモードではコンプレッションのリリーススピードを遅く、ディストーションサウンドでは速くなるようにデザインされています。
4つのプリセット:
オリジナルと同様に、MODEボタンで選択可能な4つのプリセットを搭載しています。
- CLN1:中域にフォーカスしたパンチの効いたサウンド。
- CLN2:透き通るような美しいサウンド。
- Edge:適度なクリッピングをもったクランチサウンドで、ピッキングのタッチや入力ゲインに敏感に反応します。
- Distortion:リードプレイに最適なサスティンとドライブサウンドが得られます。
コーラス:
オリジナルX100と同様に、クラシックなMN3007 BBD(バケット・ブリゲード・デバイス)チップを搭載し、コーラスボタンを押すだけで、ROCKMANサウンドと称される心地よく広がるステレオコーラスを簡単に演出できます。
外部ペダルに対応:
MXR M199 TAP TEMPOやMXR M231 TSR Split + Tapなどの外部ペダルを使用することで、足でモードを切り替えることが可能です。
ステレオ対応:
ペダル内部のスイッチによってモノラル/ステレオアウトを選択可能です。ステレオアウトによって、広がりのあるダイナミックなコーラスサウンドを得ることができます(TRSケーブルを使用します)。
バッファードバイパス:
バイパススイッチは、バッファードバイパスになります。
動画:Bostonのサウンドが見事に再現されています
▼こちらの動画では、オリジナルX100のサウンドとMXR版の比較ができます。
MXR’s Rockman X100 Recreates Legendary ’80s Studio Guitar Tone in Pedal Form | NAMM 2025:
思わず「うぉおおおお」と叫んでしまうほど、Bostonのあのサウンドが見事に再現されています。改めてBostonのアルバムを聴いてみましたが、Bostonの音はミッドが効きつつもラインで録ったような独特なサウンドで、オリジナルのX100はこのサウンドを手軽に得るために開発されたツールだと実感しました。特にEdgeとDistortionにコーラスを加えた音は、まさにあの音です!
▼こちらの動画は、ギターアンプ経由ではなく、オリジナルのX100ようにオーディオインターフェース(ライン)に直接入力した音だそうです(MXR ROCKMAN X100は、内部のスイッチを切り替えることでステレオ出力にも対応します)。
THE ROCKMAN RETURNS! MXR Rockman X100:
アンプを経由しなくてもBostonの音そのままですね!!エフェクターとしてはもちろん、単体でラインに送れる(レコーディングにも使える)のはすごいです。動画中程(6:30あたり)でQueenのリフ「We Will Rock You」を弾いていますが、確かにブライアン・メイのVOXアンプ+レンジマスターのような音にも似ています。
Queen – We Will Rock You (Official Video):
9分過ぎからはデフ・レパードの「Hysteria」のイントロのリフを弾いています。
Hysteria (Remastered 2017):
「Hysteria」はデフ・レパードの大ヒットアルバムですが、Guitar.comによると、「Hysteria」のレコーディングでは、ほぼロックマンのユニットを使用しレコーディングしたとありました。
参考:
The Gear Used By Phil Collen and Steve Clark on Def Leppard’s ‘Hysteria(英語)
以下はGoogleによる機械翻訳:
バンドは『Pyromania』に比べてより洗練された、より明瞭なサウンドを求めていたため、ランジは、バンドが信頼するマーシャル アンプを捨て、バンドボストンのギタリスト、トム・ショルツが開発したロックマン ユニットを採用し、均一で純粋なギター サウンドを実現するよう主張しました。ランジは、マイケル・ジャクソンの『スリラー』に匹敵するような、より商業的なアルバムを目指していました。
エンジニアのマイク・シップリーによる2004年のフォーラム投稿によると、Hysteriaで使用されたRockmanユニットは標準ではなかった。シップリーの説明によると、それらはショルツによって改造された。「私たちは『Rockman』を試したが、それは非常に安い箱だったので、実際には1つの音しかなかった。そこでトム・ショルツに連絡を取り、音の改造を依頼した。それで彼は、ZZトップがすべてのレコードで使用していた箱のバージョンを送ってくれたが、それは私たちにとっても完璧だった。」改造内容についてシップリーは続けた。「…それを開けてコーラスとリバーブをオフにすることができ…トムは私たちのために歪みを変えた。」
Rockman はこのアルバムで決定的なアンプの音だったが、2012年にGuitar Worldのインタビューで Collen が説明しているように、ギター アンプの音も実際にアルバムにいくつか収録されている。 「 Love Bites
のデモでは小さな Gallien-Krueger アンプを使って、それがアルバムに収録された。あとはAnimalでも少し使った。イントロのあの小さなフィードバックは Krueger に力を入れているから。でも、それ以外はすべて Rockman の音だよ。理由は、トラックのレイヤーがすごくたくさんあって、音が大きかったので、巨大な Marshall の音だと音響的に合わなかっただろう。ギターがボーカルとドラムをかき消してしまうだろう。ギターは特定のスロットに収まる必要があった。それに、Steve と私はストレートなパワー コードを弾いているわけではなく、転回形や部分音、定義が必要なさまざまなことをやっていた。それが大きなオーバードライブ アンプの音だったら失われていただろう。」
※MXR ROCKMAN X100のYoutube動画を見ると、「Hysteria」のリフを弾いているものが多いのはそういう理由からですね。
まとめ:レコーディングにも使えるROCKMAN X100はとても魅力的なアイテム
MXR ROCKMAN X100は、オリジナルのヘッドホンアンプ「ROCKMAN X100」のサウンドを継承しつつ、現代のプレイヤー向けにアップデートされたモデルです。Bostonのサウンドを求めるギタリストはもちろん、70~80年代のクラシックなギタートーンを再現したい人にも最適な1台と言えるでしょう。また、オリジナルのX100同様ラインにそのまま送れるのも魅力的です。
デフ・レパードのように、この「ROCKMAN X100」でレコーディングするのもありなのかも。
MXR ROCKMAN X100は、Bostonファンはもちろん、プロ・アマ問わず幅広いギタリストにとって魅力的なアイテムだと思います。
MXR ROCKMAN X100はこちらで購入できます
詳細を見る
posted with カエレバ
YouTube – MXR ROCKMAN X100 (動画)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません