ヴィンテージサウンドのバイアスフリー倶楽部に入会してみました

バイアスフリー倶楽部会員証とともに送られてきた真空管

2018年11月13日

逆バイアス調整でおなじみの真空管の専門店、ヴィンテージサウンドさんのバイアスフリー倶楽部に入会してみました。

一度バイアスフリー倶楽部に入会すればパワー管交換の度に重いギターアンプをアンプ屋さんに送る(持ち込む)必要はありません。

ヴィンテージサウンドのバイアスフリー倶楽部に入会してみました


チューブアンプにはバイアス調整がある

パワー管を2本または4本の管を使った出力の大きなチューブアンプにはバイアス調整という作業が必要です。

バイアス調整とは

バイアス調整とは簡単に言うと、装着する2本または4本のパワーアンプ用真空管の特性にアンプを合わせる作業です(プリ管にはバイアス調整は必要ありません)。

アンプにより自己バイアス式(Cathode Bias)と、固定バイアス式(Fixed Bias)というものがあり、自己バイアス式のアンプの場合、マッチングの取れた2本または4本のパワー管を挿すだけでOK(バイアス調整は不要)、固定バイアス式の場合は、パネル内部にあるバイアス用ポットによる調整が必要になります。

同じ固定バイアスでも、フェンダー・ブルースJrやメサブギーなどバイアス調整用ポットのないモデルもあり、そういったアンプの場合、アンプに合わせたパワー管を挿すというのが一般的な方法です。

バイアス調整については私が説明するよりプロに説明してもらった方が良いですね😅

バイアス調整とは – ヴィンテージサウンド

 

パワー管は使用頻度にもよりますが、1~2年程度でブツブツノイズが出たりして交換が必要になりますが、その都度楽器屋さんにアンプを送り真空管を購入し、バイアス調整を行うのはなかなか大変です。

そこでヴィンテージサウンドさんのバイアスフリー倶楽部です。


バイアスフリー倶楽部とは

バイアスフリー倶楽部とは、ヴィンテージサウンドさんが独自に行なっている"逆バイアス調整"で、アンプを送るのではなく。

  • 今付いているパワー管(のみ)を送ります
  • ヴィンテージサウンドさんがパワー管の特性を測定します
  • 測定した結果に基づいて、特性が近い新品パワー管をセレクト(逆バイアス調整)し、旧真空管、新品真空管および会員カードを代引きにて発送。
  • 新品パワー管を交換(バイアス調整不要)

という流れになります。

アンプを送る作業が必要ないので、輸送費の節約と重いアンプを梱包する手間、体力も温存できますね🙂

また、頻繁にライブをやっている方は、もしもに備えアンプに合ったパワー管のスペアをいくつか用意しておくと安心です。

 

詳しくは:
バイアスフリー倶楽部 – ヴィンテージサウンド


真空管のチョイスの相談もOK

真空管はおなじ規格のものであっても、ゲインの高いものから低いものまで様々で、素人が選ぶのはなかなか大変ですが、ヴィンテージサウンドであれば心配無用です。

事前に好みの音を伝えておくと、自分の好みに合った真空管をチョイスして送ってくれます。

専門店ならではですね👍

真空管ヘルプデスク – ヴィンテージサウンド


バイアスフリー倶楽部に入会してみた

ということで早速バイアスフリー倶楽部に入会してみました。

今回対象のアンプは、Fenderの小型アンプ ChampII(18w出力、パワー管6V6x2、プリ管12AX7x2)。

Fenderの小型アンプ ChampIIの真空管交換

このChampIIはバイアス調整用のポットのない固定バイアス式のアンプなので(調整不可)、パワー管のトラブルでアンプ屋さんへ修理を出したとしても普通はバイアスフリー倶楽部と同じようにアンプにあった真空管を装着するくらいしか出来ません。

今回、何故私がヴィンテージサウンドさんへお願いしたかというと、今後アンプに合った真空管がアンプを送らずに買えるという事ももちろんあるのですが、私好みの音色の真空管をセレクトしてくれるという所に魅力を感じました>この時点ではまだ半信半疑ですが😅

ということで、まずは、真空管ヘルプデスクから今のアンプで気になる点、理想サウンド、予算を書いて送信します。

ギターを長年弾いていると、音の好みも変わって来ます。以前は歪んだ音が好きだったのに、今はクリーンで艶のある音が好き。

今回伝えたのは、 予算は2万程度(パワー管x2、プリ管x2)、ヘッドルームが広く(歪みにくく)、艶のある高域と、ふくよかな中低域が出るもの。


先方からの回答は、

プリ管として、低域から高域まで万遍なく鳴り、抜群の高分解能を誇るMullard。 このMullardは、倍音成分が豊富で、艶っぽく、上品で、歪ませても音が潰れず しっかりとした輪郭感と音程感を実現する秀逸管です。

パワー管としては、Mullardとの相性が良く、さらに、厚みと倍音感を増すTUNG-SOL 6V6GTを配しました。

とのこと。

プリ管のみ購入の場合は、ヴィンテージサウンドさんのホームページから直接購入出来ますし、バイアス調整が必要なパワー管を購入する場合は、入会無料のバイアスフリー倶楽部からメールで申し込みパワー管を送付します。

待つこと数日・・・・

バイアスフリー倶楽部会員証とともに送られてきた真空管
バイアスフリー倶楽部会員証とともに送られてきた真空管

箱には詳細な数値が書かれています。


送られてきた真空管の交換

まずはプリ管の交換から(FENDERの刻印入りSOVTEK 12AX7WC ⇒ Mullard 12AX7)。

FENDERの刻印入りプリ管SOVTEK
交換前;FENDERの刻印入りSOVTEK
購入したMullard 12AX7
交換後;Mullard 12AX7

真空管の特にプリ管はよく歪む中国製からRCA管まで色々持っているのですが、フェンダー用の管としては定番の、SOVTEK ( ソブテック ) 12AX7WCと比較すると、基本的な音の傾向は同じながらも、元となる音に空気が入ったようなクリアなサウンドになり、なかなかの好印象(抽象的な表現ですが、これが交換して真っ先に感じたことです)。

次にパワー管の交換です(GROOVE TUBES “ELECTRO-HARMONIX" GT-6V6R ⇒ TUNG-SOL 6V6GT)。

交換前のGT-6V6R
交換前;GT-6V6R
購入したTUNG-SOL 6V6GT
交換後;TUNG-SOL 6V6GT

大音量での比較ではないですが、交換前後の音の違いは明らかです。

バイアスのズレか?管の劣化か?は不明ですが元の管は歪み成分がとても多く(交換したのは約一年半前)、TUNG-SOL 6V6GTは非常にクリーンが綺麗です。


真空管交換で音はどう変わったか?

まず、以前はクリーン設定でもトレブルをちょっと上げるだけでもジャリジャリした下品な音が耳につき、なかなか好みのポイントが見つけにくい状態だったのですが、交換してから音作りがとても楽になりました。

バイアスが合っているのかどうかは素人には良く分からないですが、確かにゲインは抑えられ、艶とハリは以前のものよりイイ感じでまさに希望通りの音の音です😊

定期的なメインテナンスはもちろん、バイアス調整のいらないプリ管などはもっと積極的に交換しても良いのかな??と思いました。

バイアス調整が良くわからないという方、アンプの音に不満な方は、一度相談してみては??

初心者にもやさしい真空管の交換方法:


バイアスフリー倶楽部に入会しなくても、真空管の購入だけでももちろんOK❗

 

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